豊島の「豊かな暮らし」を訪ねて

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高松から、フェリーで35分。
以前から「来たい」と思いつつ機会を逃していた豊島へ、ようやく来ることができました。

港につくと、迎えにきてくれている稲子さんの姿が。
何日か前、「稲子さんの話が聞きたい」と突然のお願いをした私に、快く時間をとってくれたのでした。

豊島で、「環境に優しく、持続可能な暮らし」の実現を目指して活動している稲子さん。
「豊島の豊かな暮らしプロジェクト」を通して、休耕地を活かした綿花の栽培や、その綿を使ったワークショップ、豊島産食材を使ったごはん会などを開くほか、2016年の瀬戸内国際芸術祭シーズンには、豊島のお母さんたちから学んだ郷土料理を提供したり、郷土料理と音楽、写真を組み合わせたイベントを開催するなど、暮らしに寄り添う企画を数々手がけています。

図書室で、豊島に来てからの話をあれこれ聞かせてもらいます。
うまくいったことも、うまくいかなかったことも詳しく話してくれる稲子さん。
私もこれから男木島で、「食」を軸に何ができるか、どうやったらできるのかと頭を悩ませているところで、稲子さんの経験のひとつひとつが、自分ごとのように響きます。

たっぷりと相談に乗ってもらったところで、図書室を出発し、「島キッチン」へと案内してもらいました。

島のお母さんたちが手作り料理を提供したり、「島のお誕生会」などのイベントが開かれ、芸術祭のシーズン外でも、いつも楽しそうな印象の島キッチン。
今日は、月に一度の「お惣菜の日」とのことで、島民から事前に注文を受けた分のお惣菜を調理中。
スタッフのみなさんが忙しく動き回っています。
揚げたてのコロッケが、とても美味しそう。

気がつけば、もうすぐお昼の時間。
私のお腹も、先ほどから密かに鳴っています。
檸檬ホテルで、最近ランチが始まったんだよ」とのことで、嬉しいことに、かねてから気になっていたその場所へいけることになりました。

檸檬ホテルで支配人を務めるのは、さかいさん。
キッチンに立ち、とても綺麗なオリーブのパスタを作ってくれました。

美味しい食事と、デザートと、さかいさんとのお話の時間。
ゆっくりと満喫したところで、ホテルをあとにしました。

午後は、車で「檀山」の頂上を目指し、ボコボコ道を駆け上がります。
男木島にもある「豊玉姫神社」が、車中から見えました。
もしかするとご近所同士、似たような伝説があるのかもしれません。

山頂に着くと、男木島が、こんなに近くに。
直行便がないから遠く感じるけれど、私がもしも泳げる人だったら、クロールでたどり着けそうだ、と妄想します。

そして、稲子さんが、綿花を栽培する棚田へ。

稲子さんが豊島に来るきっかけを作った、棚田からの景色は、静かな海の水平線と、ぽこぽこと浮かぶ瀬戸内の島々が視界いっぱいに広がります。
私もしばらくの間、ぼうっと見とれてしまいました。